『神主の遺言』

それぞれが「本当の私」と出会い、精神的な苦しみから脱して、自分らしい人生を送れるヒントを語ります。

皇后陛下とわたしたち

 こんにちは。

 

昨日は「天皇陛下御即位をお祝いする国民祭典」が行われましたね。

今日は「祝賀御列の儀」(パレード)です。

改めて天皇陛下のご即位をお祝い申し上げます。

 

以下僭越ではございますが、私の思うことを記したいと思います。

 

 

 

言わずとも、語らずとも、

 

それまでの苦労、それまでの苦しみ、それまでの悲しみ、それまでの葛藤・・・・

 

あの背中に乗っていたこれらをいったん地に下ろし、これらを決して捨てることなく、

 

きちんと整理をして、両手にしっかり携えながら、

 

人のために生きるという、重い重い務めを果たそうとなさるそのお姿に

 

一国民として、一人の人間として、そして心に苦しみを抱える人の気持ちに寄り添いたいと思う者として、

 

また今現在心の苦しみを抱えている人たちにとって、

 

皇后陛下の、

 

私たちの皇后陛下のお姿は、まさに希望そのものではないか。

 

そう、思うばかりです。

 

 

 

 

皇后陛下は 皇室に入られてより、長く精神的な苦しみを抱えてこられました。

 

それは、私たちでは想像することすらできない程のプレッシャーによるものかも知れません。

 

それまでの生き方とは違う生き方を求められることによる戸惑いだったかも知れません。

 

こうした苦しみを、あのお体で受け止め、耐え抜かれ、今もなおそれらと「付き合って」おられると思います。

 

でも、そうであっても、

 

昨日、寒風の中二重橋の上にお立ちなり、国民の祝賀にお応えになっておられるお姿を拝する時、

 

人のために生きる人間のお手本になろうとされる、

 

天皇陛下を全力でお支えしようとされるご覚悟が、にじみ出ておられるのです。

 

そして、本当に恐れながら、本当に恐れながら拝察すれば、

 

あの涙は、素晴らしいアーティストたちのパフォーマンスに、御心を打たれただけではなく、

 

これまでの、山の高さ、谷の深さ、心の平安への果てしなかった道のりの末に、

 

「今」こうして、国民と共に、陛下のご即位を笑顔でお祝いし、その時間を共有できていることへの喜びが、一条に伝わる涙となったとのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

日本はますます、心に苦しみを抱える人が増えるでしょう。

 

なぜならそれが、これからの日本の役割だからです。

 

でも大丈夫。

 

皇后陛下の、

 

いや、あの一人の女性の、

 

いや、あの一人の人間の、

 

いや、あの一つの命が、

 

光輝いていることに気づくからです。

 

そして、その命の輝ききは、

 

私たち一人ひとりが、一つずつ持っているこの命と寸分違わず同じです。

 

 

そう、精神的に苦しい人が、

 

今、ご自分が生きている価値に気づき、再び前に進む準備が整うのです。

 

これは決して、皇室や天皇、ましてや個人を崇拝し、礼賛しているのではありませぬ。

 

人間を称え、祝福しているのです。あなた様を尊重しているのです。

 

それが日本の本当の国是だからです。

 

日本人は本当に幸運な国に生まれた人たちですね。

 

 

それではまた。

令和元年11月10日「祝賀御列の儀」の日