「虐待」を受け入れる
ご訪問ありがとうございます。
今日は雨・・・
風邪を引かないようにしましょう。
さて、今日はこんなお話し。
■信号機の話
A君とB君が道を歩いています。
すると毎回毎回信号が赤に変わります。
あともうちょっとの所でいつも変わるのでイライラしてきました。
A君は心の中で「はぁ~僕が道を歩くといつも信号が赤になるな・・・」
とつぶやいています。
すると、B君がこういいました。
「君と一緒に歩いていると、いつも信号が赤になるね」
A君は「・・・・うん」と答えました。
■天気の話
A君とB君は週末になるといつも遊びに出かけます。
しかし、いつもいつも天気が悪く、雨の日ばかりです。
昨日は晴れていたのに、遊びに行く日になると雨が降るのです。
A君は心の中で「はぁ~僕が遊びに行く日は雨が降るな・・・」
とつぶやいています。
すると、B君がこういいました。
「君と一緒に遊びに行くと、いつも雨がふるよね」
A君は「・・・・うん」と答えました。
さて・・・
このお話は、ただ信号機と天気が入れ替わっているだけですが、
注目して欲しい点が2か所あります。
一つ目は
A君は「僕が歩くと信号が赤になる」「僕が遊びに行く日は雨になる」という点
二つ目は
B君の「いつも赤になる」「いつも雨になる」という発言に対して、A君が「うん」と答えている点です。
この状態は一体どういうことかと言うと・・・
【自分を嫌っているA君は「虐待」を受け入れている】
ということになります。
B君の発言は普通に考えればメチャクチャです。
道を歩いているのはA君だけではなく、B君も一緒に歩いています。
もし信号がいつも赤になるのが、人のせいだとしたら、B君だってA君とまったく同じように信号を赤にする原因であるはずです。それに信号が赤になるタイミングは、周期性と歩くスピードによって導き出されるでしょうが、これをそもそも「人のせい」にする時点でナンセンスだということは誰だって分かります。
もちろんこれは天気も同じことです。その人の存在云々で天気が晴れたり雨になったりするなんてあるはずもないのです。
しかしB君のメチャクチャな発言以上に問題なのは、A君が「僕が歩くと」「僕が遊びに行くと」と思い込んでいることです。
A君は自分が「不幸」で「不運」な人間であるという自己イメージに染まっていることが一番の問題なのです。
だから、B君の全く何の根拠もないメチャクチャな発言を「・・・・うん」と受け入れてしまっているのです。
自分を自分で嫌っているからこそ、それを受け入れることによって、さらに嫌いな自分という対象を嫌う要因を作り出しているのです。
もし自分を嫌っていない人であれば、
信号が赤になんてただのタイミングの問題だろ!それにそれなら、お前(B君)だって原因を作っているかもしれないじゃないか!
天気がいつも悪いのも、タイミングの問題だろ!(以下略)
とA君はB君に対して「正当」な主張をするはずです。
決して「・・・・うん」と受け入れるようなことは絶対しません。
しかし自分が嫌いな人はそうではないのです。
自分がダメな人間、劣った人間、取るに足らない人間だということを「証明」するために、あらゆる「虐待」に対し、これを受け入れてしまいます。
「やっぱり私は不幸だ・・・・」という確認を取り続けてしまうのです。
しかし繰り返しますが、これは「虐待」なのです。
受け入れてはいけないものなのです。
敢然とNOを突きつけるべき話なのです。
今回の話は日常の気づかないくらい些細な事例を挙げましたが、
実は私たちの生活の中にはこうした話で溢れています。
そしてB君のような人間が、この世の中には山のようにいます。時には自分がそういう人間になっている場合だってあるのです。
ですから、まずは「自分を嫌う事」を止めるのです。
相手を変えることはできません。自分を変えるしかなのです。
自分を嫌うことを止めるためには、「自分を知る」ところから始まります。
その為の第一歩として、私は『自分史』を書くよう、おススメしています。
今までの自分の人生の全てを書き出す。
誰に見せるわけでもなく、本音中の本音を書き出す。普段口に出すのも憚られるような過去をとにかく書いてみる。
あの時どう思った、実はああしたかった、本当は嫌いだった、今でもなぜあんなことをしたのかわからない・・・などなど。
ひたすら書きまくると、その時すぐというわけではないですが、少し時間が経った後に、その『自分史』に対して妙な親しみが湧いてくるはず。時に見返し、時に修正し、時に書き足し・・・
自分という人生をこのノート(PCのワードでもOK)を見れば直ぐにわかる。
これがある種の「安心」をもたらし、「自分を知る」という大事な作業と課題に取り組んでいるということになるのです。
あなたの心の平安を祈っています。
最後までお読みいただきありがとうございます。
何かの参考になれば幸いです。
それではまた。
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