『神主の遺言』

それぞれが「本当の私」と出会い、精神的な苦しみから脱して、自分らしい人生を送れるヒントを語ります。

七五三などで納める「初穂料」について

おはようございます。

ご訪問ありがとうございます。

 

11月は七五三シーズンですね。

私がご奉仕する神社も賑わいつつあります。

今年はお父さんが自宅にいることが多いからか、平日の申し込みが多いです。

 

さて

皆様が気になる事の一つである、神社でご祈祷を受ける際にお納めするお金についてのお話を致したいと思います。

ただ、すごい前にこのことについて詳しく述べた投稿があるので、ちょっと長いのですが、下のリンクの前半部分だけでよいのでお読みください。

信仰とお金の話し - 『神主の遺言』

今日はもうちょっと具体的な事というか、注意点みたいなのを語ります。

 

神社での行事は「冠婚葬祭」で言えば、「祭」に当たります。

ですから、その他の「冠婚葬」でのマナーと基本的に同じです。

結婚式の受付で、財布からお金を出して「いくらですか?」とは言いません。

お葬式の受付で「お釣り下さい」とも言いません。

いずれも、熨斗袋に入れてお納めしますよね。「祭」も同じです。

予め家で納めるお金を熨斗袋に入れて用意しておきましょう。

 

この熨斗袋についてですが、よく表は何て書くべきですか?

とお尋ねになる方がいますが、

真ん中の水引の上部には「初穂料」または「玉串料」でOKです。

そして水引の下部ですが、七五三や初宮詣の場合、よく「お子さんの名前」を書く方がいます。

私は「扶養者の名前」を書くようお伝えしています。だいたいの場合は「父親の名前」です。

 

今でも神社は「家」を一つの単位と考えています。

確かに厄払いや心願成就などの「個人祈願」にも神社は対応していますが、

七五三や初宮詣は個人祈願というよりは家族の行事です。

つまり「私は今年で七五三を迎えました。」ではなく

「我が家の子供が七五三を迎えました。」というようなニュアンスになるわけです。

そもそも子供が自ら稼ぎ、自身が七五三を迎えたことを祝い、自らの意思で神社にやってきてご祈祷を受けようとすることはあり得ません。

父親なり、扶養者が自らの子供の成長を祝い、その加護を神に感謝しているわけです。

ですから、やはり初穂料を納める熨斗袋には「扶養者」の名前を書くべきと思います。

でもどうしても子供の名前を書いてお供えしたいというのであれば、

扶養者の名前の横に並記ではなく、下部に書き添えるのがいいと思います。

「左左右右元元本本」(ささううげんげんぽんぽん)

というみょうちくりんな言葉があるのですが、

簡単に言えば不自然なことはしないで、基本を大切に。という意味です。

私たちは何でも「意味づけ」をしたがる生き物で、その為に物事を複雑に捉えようとするクセがあります。

しかし何でもよく観察してみると、基本というものがあり、先ずがそれを第一に尊重すべきなわけです。

 

今回は神社にお納めする初穂料についてのお話でした。

ひっさしぶりに神主っぽい投稿でしたね。

何かの参考になれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。