『神主の遺言』

それぞれが「本当の私」と出会い、精神的な苦しみから脱して、自分らしい人生を送れるヒントを語ります。

靖国神社のアレコレ

こんにちは。

ご訪問ありがとうございます。

熱中症にご注意ください。

今日の暑さは半端じゃないので。

 

 

 

すごく伝え方が難しいというか、ややこしいので、

読んでいて「ん?」ってなるかも知れませんが、

なるべくわかり易くお伝えするつもりです。

何についてか????

はい・・・

 

靖国神社」についてのアレコレです。

 

 

東京都千代田区九段に「靖国神社」という神社があります。

一度は聞いたことがあると思います。

とりあえず、報道や誰かの話などを一旦脇において、

私のお話をお聞きいただければと思います。

 

まず靖国神社についてですが、超絶簡単に説明いたしますと、

「国の為に亡くなった人の霊は、国が永遠にお祀りします。」

という約束の下に作られた神社です。【ツッコミポイント①】

 

よく勘違いされることなのですが、靖国神社と他の神社の違いです。

実は違いなんて何もありません。他の神社と全く同じです。

ただご祭神が「国の為に亡くなった人」というだけの話です。

他の神社と同じように、五穀豊穣を祈願するお祭りだってご奉仕されています。

 

8月15日になると、マスコミが国会議員などに対して、

「8月15日、あなたは靖国神社をお参りしますか?しませんか?」

なんて質問をしています。

そしてそれに対して、「私は行きます」とか「私は行きません」とか言っています。【ツッコミポイント②】

 

例年安倍総理は8月15日や春季・秋季例大祭に真榊を奉納し、玉串料を代理の者に託して納めています。【ツッコミポイント③】

 

とりあえず、ここまでにしておきます。

【ツッコミポイント】が①~③まであるので、簡単に説明しますね。

 

 

【ツッコミポイント①】

まず、これが一番の問題なのですが・・・

戦前は靖国神社は「別格官幣社」という社格だったので、国の支えがありました。しかし戦後は違います。

戦後は「宗教法人靖国神社」です。つまり、「靖国神社」はこの一法人が管理している、言わば「私的」なものです。ということでお分かりの通り・・・

「国の為に亡くなった人の霊は、が永遠にお祀りします。」

という約束が破られいるのです。

そして靖国神社も、国も、その状態を75年間続けているわけです。

つまり、「今は一法人が管理していますが、早期に国で管理できようにいたします」

くらいのことを言って始めて国会議員はお参りして欲しいと思いますし、

靖国神社も「早く国にお返しできるよう働きかけていきます」ぐらいのことは発信して欲しいと思います。もう少しお話したいのですが、この辺で辞めにします。

 

【ツッコミポイント②】

8月15日、靖国神社は多くの方がお参りに来られます。私も行ったことがあります。

ただ・・・靖国神社のホームページを見て欲しいのですが、8月15日どころか、8月は靖国神社は何の祭典を行っていません。志のある団体が「放鳩会」を行っていますが、これは境内が会場になっているだけで、神社が主催しているのではありません。つまり8月15日は靖国神社は普通の日と変わりません。ただお参りが多いのです。

ということは・・・・

そもそも何も行われていないのに、「あなたは行きますか?行きませんか?」という筆問が的外れだということです。

さらに言えば靖国神社が招待状を出して崇敬会員に参列を促すのは、春と秋の例大祭です。つまり8月15日は何もないのですから、招待状なんて送っていません。にもかかわらず「私はいきます」「私はいきません」などと言っているわけです。これがどれだけ滑稽かがお分かりかと思います。

もし聞くのであれば、

「8月15日あなたは戦没者をどこで慰霊しますか?」でしょう。

慰霊するのであれば、靖国神社じゃなくたっていいのです。

護国神社でも、千鳥ヶ淵戦没者墓苑でも、各地の軍人墓地でも、忠魂碑でも慰霊碑でも、自宅でも、道端でも、戦没者を慰霊することはできるのです。

靖国神社が8月15日にお参りが多いのは、ここが戦没者を慰霊するのにふさわしいと思う人が多く集まっているだけだからです。

ですから、先ほどの答えとしては、

「8月15日私は〇〇〇〇で、戦没者を慰霊します」と答えればいいのです。

その「〇〇〇〇」がその人にとっての祈り場となるということです。

 

【ツッコミポイント③】

神様にお使いは出せません!!!

神様に「勅使」と言って、お使いを出せるのは天皇陛下くらいです。

総理大臣だろうが何大臣だろうが、神様という尊い存在に、

「オレはいけないから、お前変わりに行ってこい」

なんてのは無礼千万甚だしいのです。

それは靖国神社だろうがなんだろうが同じです。

私は本人が病気など特別な理由以外で、ご祈祷を代わりに受けたいという申込は全てお断りしています。理由は上記と同じです。(ホイホイ受けてる神社もあると思いますが)

 

8月15日近くになると、毎年この神社についてガヤガヤしだします。

ただ今申した【ツッコミポイント】はあまり聞かないと思います。

敢えて神主だからこそ(私だからこそ)指摘できる問題点を述べたつもりです。

実を言えば他にも言いたいコトは山のようにありますが、

それはまたに譲りますが、一つだけ申し添えておきたいことが・・・

 

「受け入れるのが靖国神社、送り出したのが氏神神社

 

ということです。誰も言わないことです。

つまり、靖国神社というのは、創立以来、ただ黙って戦没者の霊を受け入れ、粛々と祀りを奉仕してきました。

もちろん戦勝祈願や武運長久などの祈願もあったと思います。しかしこの神社の第一の役割はやはり「慰霊」です。

その一方で、全国各地の神社では(神社に限らず寺院や教会もですが)

たくさんの兵士を送り出しました。私の奉仕する神社にも兵士を送り出す時に奏上した祝詞や、社頭で出征軍人が居並ぶ写真などが残されています。

神社だけではなく、当時はあらゆる人や組織が、日本の勝利を信じ、戦争に協力しました。それが当たり前だったし、私が当時その立場だったら間違いなくそうしていたはずです。それが良いとか悪いとかの話をしているのではありません。

結果として多くの兵士が戦地で斃れ、傷ついたという事実があるんですから、それぞれがこうした人たちに対して、何かできることを探し、実行すべきだ。と言ってるのです。

 

私は将来的には東アジアを中心に、常駐の戦没者慰霊を主な努めとする神主を各地域ごとに配置したいと思っています。

送り出した将兵の御霊に対して神主ができることってたくさんあると思います。

 

 

それでは今日はここまで。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。