私たちのフィールド
みなさん、こんにちは。
ご訪問ありがとうございます。
すご~く前に、旧YOROSOIというSNSに投稿した記事を久しぶりに読んで、
こちらでも紹介しようと思ったので、少しだけ校正してUPします。
もう既に読んだ方もいると思いますが、よければどうぞぉ~
一羽の「ペンギン」が空を見つめています。
空には一羽の「鷲」が飛んでいます。
ペンギンは毎日、毎日、空を飛ぶ鷲を見ながら、
「何で自分は飛べないのだろう・・・」と嘆いてくらしています。
ペンギンは小さい頃から空を飛べないことをみんなに指摘され、
バカにされてきました。
スズメも、鳩も、カラスも、トビも、インコも「み~んな」飛べるのに、
どうして、あなた「だけ」飛べないの?と言われてきたのです。
そしてそんなペンギンは・・・・
「鷲のように飛べるグライダー教室に入りましょう」
「鷲の気持ちがわかる新作DVDを買いましょう」
「空を飛ぶバーチャル体験ができる施設ができましたよ」
「鷲とお友達になれるイベントにいきませんか?」
「流行りの鷲ファッションであなたも鷲気分!」
こんな言葉がテレビ、雑誌、友人の会話などから、聞こえてきます。
これなら行けそうだな~、これなら買えそうだな~、と思うものに手を出しますが、
その時は楽しかったり、気分が良くなったりしますが、
それでも自分が空を飛べない事実には変わりないので、
フトした瞬間、或いは空を飛んでいる他の鳥の姿を見ては落ち込んでしまいます。
するとある時、向こうから、猛ダッシュで何かがペンギンに近づいてきました。
それは羽があって、くちばしがある、ペンギンと同じ鳥でした。
驚きつつも、ペンギンはそれに向かって話しかけました。
「あなたは羽があるのになぜ飛ばないで、走ってここまできたのですか???」
それは言いました。
「私はダチョウだからです。それ以上でも、それ以下でもないのです。それが【答え】です。」と言って走り去りました。
ペンギンは飛べないのは自分1人だと思っていましたが、
実は飛べない鳥、飛ばない鳥は、他にもいる事をここで初めて知りました。
そして、このダチョウは早く「走るという特技」を活かして生活していることを知ったのです。
ペンギンはそれまでの鷲になりたいという気持ちを捨て、今まで自分が一番得意で好きだったものは何かと考えるようになりました。
そして、海で「泳ぐこと」だということを「思い出した」のです。
ペンギンは鷲になりたいと思っているいるうちに、自分が一番好きで得意なものを忘れていたのです。
ペンギンはさっそく海に入って泳ぎ出します。
時間を忘れるくらい泳ぎました、誰に教わるわけでもなく、泳ぎが得意であることに気が付きました。
ペンギンは魚を獲るのも得意でした。次々に捕らえては食べてお腹一杯になります。
そして今度はその魚を捕まえて、他の鳥に売ってお金も稼ぐようになりました。
そして数年後・・・・
ペンギンは「ペンギンのように泳げる水泳教室」を開いて、みんなに泳ぎ方を教えるようになったのです。
ある時、その水泳教室に一羽の見たことがある鳥が入ってきました。
「どうしたら先生のように上手に泳げるようになれますか?」
ペンギンは言います。
「この教室にちゃんと通って、水泳DVDを見て、ペンギン気分になれるペンギンファッションを着てみてください、きっと憧れのペンギンになれますよ・・・・鷲さん。」
その様子を一羽の鳥が見ていました。
あの時のダチョウです。
ダチョウは一言いいます。
「私たちは資本主義の庭(フィールド)で暮らしているんだなぁ~」と。
というお話です。
最後、ペンギンが自分の得意な水泳に気づいて、活き活きと暮らしました。
で終わらせることもできましたが、今回はあえてしませんでした。
なぜなら、今回は私たちが暮らしているこの日本という国が「資本主義」という経済のあり方を採用していることを強調したかったからです。
資本主義というのは、資本家が自分の資本(元手)を使って、事業を起こし、商品やサービスを売って利益を出す仕組みの事です。
そしてその商品やサービスをより多くの人に買ってもらうためにアレコレ考え実践していきます。
そこで一番重要となるのが「欲望」です。
「あれが欲しい、これが欲しい」という人々の気持ちです。
ということは、それ以前に
「あれが足りない、これが足りない」という不足感を促す必要があります。
その為に「劣等感」をくすぐる必要があるのです。
誰かと比較し、自分は足りない、劣っている。という一面に視点をフォーカスさせて、
それを「何か」で補おうとさせます。
そこに、さまざまな商品・サービスを提示して、利益を上げていくのです。
私たちは、親や周囲からの心ない言葉などによって、劣等感を植え付けられることもありますが、それと同じように・・・
「資本主義」という空間に生きているから、お客様になってもらうために、戦略的に劣等感を植え付けられている場合も多いのです。
(ってテレビや雑誌などをよ~くみて下さい。実はそれだらけだと気づきます)
ですから、ダチョウが言うように「ありのままの自分」でいる事が【答え】なのに、
どうしても、あの手この手のお商売人の言葉で、それを忘れてしまうのです。
そして、いざ今度自分がお金を得る立場になると、自分がされたことと同じようなことをやってしまうようにできているのです。
やはりこれも、どうしても「資本主義」という空間に生きているからこそなのです。
「私は私、それ以上でもそれ以下でもない。」という【答え】を素直に言えるようになりたいものです。
それでは今日はここまで。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。