メンヘラ神主の憂鬱
こんにちは。
ご訪問ありがとうございます。
さて
「まぁ~そこまで考えなくても・・・」みたいな話になってしまうかも知れません。
また神社関係の方々への批判になってしまうかも知れませんが・・・
私も拙いなりにこのブログやユーチューブで発信を続けているわけですが、
その内容のほとんどが、私の経験や、私の頭の中に浮かんだものを発信しています。
仮に私以外の人が言っていたことを取り上げる時は、その旨を伝えるようにしています。
ですからたまには言ってることが一見矛盾してみたり、同じことを繰り返してみたり、間があいてみたりする場合があるわけです。
しかしいずれにしても私の発信は私の「思想」に基づいています。
本当に僭越ではありますが、自身を「神道思想家」のハシクレだと思っています。(本当に僭越ですけどね。)
ただ・・・ある意味これは「相対的」にそう思っている所もあるのです。
一般の方はあまり聞きなれないと思いますが、「神道教化」という言葉があります。
簡単に言えば、神道の事をたくさんの人に知ってもらうということです。
神社神道の活動には、神様をお祀りする「祭祀」と併せて、この神道教化も大切だとされています。
その昔(と言っても敗戦以前)までは「神道言挙げせず」という考えが主流でした。
要は神職たちは神道について語らず、ひたすら祭祀をすべし。ということです。
しかし戦後、これを改めて一般の人たちにも神道を理解してもらうよう活動をし始め、今日に至るわけです。
ですから神社本庁・各都道府県神社庁、そして各神社でも、それぞれ神道教化を行っています。
例えば「伊勢神宮にお参りしましょう」というポスターも神道教化の一つです。
或いはご祈祷が終わって神職が何か一言参拝者にお話する場合もあります。これも「社頭講話」と言って神道教化に含まれるわけです。
また各都道府県神社庁には「教化委員」というのがあって、この委員に選ばれた神職たちが、神社庁としてどんな神道教化をしようかと毎月会議を行います。
ポスターを作ろう、ビラを作ろう、幟を作ろう、神話の絵本を作ろう、手作り神棚教室を開催しよう、子供たちに神社体験教室を開こう・・・とか。
私もかつてこの委員になったことがあって、結構楽しみながらやっていました。
神社や神道の事、皇室や日本の事というのはご存知の通り学校で「意図的」に教わりませんので、こうしたことを人々に伝えることは「神道人」としての役目だと私は思っていますし、他の神職たちもそれなりに感じていることだと思います。
ただ・・・(ここからが言いたいコト)
「神社・神職というフィルターを通ったものは全て神道教化」という、
ある種「罠」のようなものに神社・神職が引っかかっているように感じることがあります。
非常に乱暴な言い方を敢えてしますが、
「一般の人は、神社・神道の事なんて知らないんだから、それらしい事を言えばありがたがって聞いてくれるだろう。」
と、ここまで思っていなくても、神職という立場で何か物事を発信すれば、それはすべて神道教化になるという勘違いが生じるということです。
そしてこれを「罠」を表現したのは、
このことによって神職が自身の信仰である神道について深く考える機会を失っていると感じるからです。
つまり、日々の奉仕の中で、神道とは何か、神とは何か、神社の役目とは何か、日本とは、国とは、民族とは・・・そして命とは、生きるとは、働くとは、死ぬとは・・・
こうしたことを考えることがなくなることによって、結果として「思想」が生まれず、
ただ神職たちは、どこかの本に書いてあること、誰かが言っていたこと、ネットで拾った話・・・こうしたものの中から「それらしいもの」を拾って集め、時に「神道的アレンジ」を加えて、自身が発信すれば、それが神道教化だと勘違いしてしまうわけです。
そして、いざ、神道にとって、いや「あなた」にとって、生きるとは?死ぬとは?国とは?民族とは?と問われた場合・・・・
途端に何も答えられない、もしくはこれもまた誰かの話を引用するといった、空虚なものになるわけです。(学者がコレですよね。)
ですから、繰り返しますが、非常に僭越ながら、私が自身を神道思想家のハシクレだと言ってるのは、こうした「思想なき現代神道」の中にいて、それでも自分の頭で考え、文字や言葉として表現したいと思い発信をしているからだというわけなのです。
私はこうしたことを考えるのが好きというか、自然に行っているわけですが、
やはり神社・神道が好きだから、それに対して視線を向ける時間が多く、
自らの「思想」となって練られることで、こうしてブログやユーチューブという形として現れているんだと思います。
ただ・・・私の神社・神道が好きという「理由のない好き」が、私にとって最大の苦しみの素であることもまた厳然たる事実であり、記憶喪失になりたいとか、もうこの世から消えたいと思うこともあるんですよぉぉぉ。アハハ。
(↑これが一番言いたいことだったりして(^^;)
それでは今日はここまで。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。