『神主の遺言』

それぞれが「本当の私」と出会い、精神的な苦しみから脱して、自分らしい人生を送れるヒントを語ります。

私たちは所詮「人間」です(下)

おはようございます。

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私たちは所詮「人間」です(上)

↑の続きになります。

 

私たちも、動物ですから、季節による身体的・精神的な変化というものがあります。

しかし、文明の発達と共にこれらを感じにくくなってしまいます。

しかしあまりにもこうした季節の移ろいを無視して暮らすと、警告として様々な不調となって表れるのです。

 

それでは私たちは、どのようにすれば季節の移ろいと共に暮らすことができるのでしょうか?

その一つが「季節の行事」を取り入れる。です。

 

私たち日本人は、様々な季節の行事を持っています。

日本オリジナルなモノもあれば、外国から輸入したモノもたくさんあります。

それを暮らし中に「ムリなく」取り込むのです。

ポイントは「ムリなく」です。

 

例えば、私の話ですが、「かつて」神社で雛飾りを毎年飾っていました。

2月の後半になると、倉庫から段ボールに入ったお雛様を出してきます。

段ボールを開けると、樟脳のニオイを【嗅ぎ】ます。

ひな壇を組み立ててて、一つひとつお人形を手で【触り】並べていきます。

もちろん、実際に目で【見て】配置や向きを確認して行きます。

最後にひな祭りの音楽が鳴るオルゴールを置いてその音を耳で【聞き】ます。

そしてひな祭り当日、ひなあられ・ちらし寿司・ハマグリのお吸い物を【食べ】ます。

 

そうすると、私の体がピタッと「3月3日になる」のです。

既にお分かりの通り【  】内は五感を表しています。

つまり、私たちの祖先は、季節の行事を生活に取り入れ、五感で季節を感じ、ちゃんとその日に季節と身体を「合わせよう」としていたわけです。

 

繰り返しになりますが、私たち人間は、社会で生活し、文明下に生きるというのは、季節の移ろいを感じにくいという特徴があります。

しかし私たちは動物であり、いわゆる自然の「一部」という小さな存在でしかありません。

ですからそれに逆らうことはそもそも不可能なのです。

ですから、こうして「季節の行事」を取り入れるという知恵を使って、自分たちの身体・精神を季節に合わせる方法を編み出したというわけです。

 

しかし、私のひな祭りの行事の話の冒頭にある通り、これは「かつて」行っていたことです。事情があり、今は行っていません。

しかし、これも先に述べた通り「ムリなく」というのが大事なのです。

ひな人形を飾り、ちらし寿司を作って云々というのは、本当に大変です。

しかし、すべてはできなくても、

3月3日はひなあられだけ買ってくるとか、ハマグリのお吸い物だけにするとか、

極端な話、「ひな祭り」とインターネットで画像検索して、雛飾りを「見る」だけでもいいでしょう。これだって立派な季節の行事だと思います。

大事なことは、どんなに忙しく暮らしていても、こうした日本の行事を五感のいずれかで「感じる」ということです。

それによって、ちゃんと私たちの身体と精神はその日に合うのです。

 

日本にはこれだけではなく、たくさんの季節の行事があります。

是非とも「ムリなく」ご自分のできる範囲で良いので、こうした季節の行事を取り入れてみて下さい。

身体・精神が季節を合い、「旬」を逃さない生活が送れると思います。

 

 

それでは今日はここまで。

最後までお読み頂き、ありがとうございます。